BCP評価

バッテリーの適応分野であるバスへの適応、フオークリフトへの適応、UPSへの適応について評価した結果の1例です。

バスへの適応性

近年、小型で小回り可能な地域巡回型バスが、地域の住民サービスとして活躍しています。 しかし、小型バスのバッテリーは寿命が短いと言われており、バス会社は対応に苦慮しています。 この小型バスは、エンジンの排気量(約5L)の割には、大型バス(排気量が約8L)のバッテリー(210Ah程度)と比べて、比較的小さいバッテリー(130Ah程度)を搭載しています。原因はバッテリーの収納場所 が狭いからです。従って、バッテリーの容量が小さいためにエンジン始動時には大型バスより大きな比率の出力電流が必要となり、その分大量の酸化物(サルフェーション)が発生しています。しかしながら、小型バスは運行距離が短いことと、街中におけるアイドリングストップによるエンジン始動回数が多いことにより、通常運転においてこの酸化物を分解(還元)することは難しく、かなりの量のサルフェーションが残ると考えられます。 その結果、酸化物は増え続け、バッテリー本来の寿命を待たずしてかなり短い期間(約1年ほど、ルートによっては3ヶ月)でバッテリー容量が減り、 交換が必要になると考えられます。そこで、パスにBCPを取り付けたところ、下記の様に内部抵抗値が下がる効果が確認されました。 この効果により、3ヶ月しか持たなかった小型バスのバッテリーが、現在約2年の間、バッテリーを交換せずに稼動しています。

フォークリフトへの適応性

倉庫や工場などでフォークリフトが活用しています。近年、構内用フォークリフトは排気ガスや騒音発生の問題により、エンジン稼動型は減り殆どは電動型となっています。 電動型フォークリフトには、300Ah~500Ah程度の大きな鉛バッテリーが搭載されています。 リチウム系バッテリーは安全性の問題が有る為、実務で採用されているケースはありません。この鉛バッテリーにBCPを取り付けて効果を試したところ、下記通り内部抵抗値が下がる効果が認められました。また、4年間使用したバッテリーにBCPを取付けの評価を行いました。BCPを取り付けから50日で、平均にて0.04mΩ下がりました。 その後、4ヶ月程度の時間にてセル間のバラツキが少なくなり、平均的に基準値である0.80mΩを下回り、バッテリー自体の容量も復活しました。

UPSへの適応性

病院、データセンター等の停電対策用として設置されているUPS (無停電電源装置)に内蔵されているバックアップバッテリー。 このUPSは、殆どの施設やビルに設置されており、災害や事故等による停電に対し大きな役割を担っております。しかし、普段はその役割を果たすことが無いために目立たず、メンテナンスが疎かになっているケースが多くなっています。 この為、 いざ停電時に稼動しなかったり、稼働時間が短くなっている事が起こり得ます。通常メンテナンスとは、年に何回かUPSの稼動テストを行い、正常稼動及びその時間の確認、及び容量の計測(内部抵抗値等)を行い、そのテストに合格しないUPSのバッテリーは交換する事となります。 普段は稼動していない状態のバッテリーでも自己放電により酸化物が発生して寿命を短くしています。そこで、バッテリーにBCPを取り付ける事で、内部抵抗値を下げる効果が確認出来ています。 これは酸化物により バッテリーの寿命が短くなる事を防ぐ効果を示しており、大きな経費削減につながります。

KKBテクノロジーホーム